音楽性は、supercellのような明るく、ジャズ調で、女の子が散歩するような曲ではなく、ダークで、むしろspcl調から180℃変わったような。そんな楽曲が多いです。が、それゆえに、壮大さのある曲(KABANERI OF THE IRON FORTRESS)や、かっこよさ全開な曲(名前のない怪物、fallen)、時たま仕込んでくる、バラード調は、美しく、感動の渦に巻き込んできます。ghost of a smileとかまさにそれ。
岩沢俊二監督作品、スワロウテイルの作中の音楽を、メジャーアルバムで出した時の作品。今でいうとEGOIST(ryoさんプロデュース)のような立ち位置のアーティストであり、週間一位を取るという意味で、当作品は、けいおんが出るまで(12年弱の間)、唯一無二の、「架空のアーティスト」という媒体でとった作品だった。montage/yen town bandは、 全体的にダークな感じがありつつ、明るさを失わない程度に抑えているとでも言いましょう。7-80年代の洋楽ロックバンドっぽさがどこかある。
よくベスト盤だなんだで、いまいち評価が定着しないこちらのアルバムですがUKのパブロックを踏襲したサウンドの数々が収録されているという点ではやっぱり良作だし。前作の深海から一転した作品になっているのもポイントが高い。そして、remixのtommorow never knowsを抜けば、ボレロがラストの曲になるわけですが(自分は、remixのtommorow never knowsを先に置いて、最後にボレロという構成でプレイリストを組んでいる。)そんなこんなで筆者はミスチルのアルバムの中ではこれが一番の出来だと思う。一番売れたのはatomic heartですけれど。クラシック上がりだからこそかける曲「ボレロ」曲自体は、本家元と同じ構成で、だんだんと盛り上がっていく構成なのですが、そこに挟まれる小林節がなんとも言えない味を出しているんですよ(編曲は別ですけど)。3:15付近の裏メロなんてまさにそれ。そして意外なアウトロー。あとシーソーゲームはお手本と言ってもいいレベルの構成ですよね。こういう曲をかける人はなかなかいないと思う。
スズム名義現役時代を知っている人なら、、まぁよく、彼の曲に参加していた人です。最近ならafter the rainとかにもちょくちょく出てますね。最近ではまふまふ氏が、米津玄師の楽曲をカバーするときのアレンジで名前を見る気がします。アレンジ力はあるほうだと思うのですが、如何せん、オリジナル曲というものが少ないからか、作家性というものが見えないのです(記事が遅れている原因の一因)。
ただ、この楽曲は何が面白いって、世界的名曲Stairway to Heavenを、どこまで「ボカロ楽曲」へと、「編曲」落として混んでいるかいう変換が分かりやすいんですよ。元があまりにも有名すぎて。そういう意味で、この螺旋階段ってタイトルから溢れ出る、zeppelinのフォロワーが、曲名、曲ともに、影響を残しつつ、タイトルも厨二チックに変えた、一曲です。
楽曲についてですが、まず何と言ってもピアノの使い方がうまい。kemu時代のインビジブルからずっと思っていて、ここでも少し言及したのですが、全体図に飾り付けをしたり、装飾としてつける技術がすごくあると思うんですよ。それがあるとないとでは、全然違うと言っても過言ではないくらいに。instrumental版を聞けば、もうすごくエモいというか、それだけ感激して泣いてしまうレベルにヴァイオリンなども適度に入れてくるんですよね。3m20s~3m25sあたりとかまさにそれ。あとサビ前で、一番ではc# c a# g#で明るい展開を出して、さぁ、二番はどうだって身構えていたら、何とドラムをメインにするためにピアノをベースラインに持って言ってくるという圧倒的奇抜さ(爆音で聴くと、一番と同じc# c a# g#を鳴らしているんですが、ドラムを付け加えたことで、ここまで変わる)今までの堀江さんからはあまり考えられなかった展開だと思います。この楽曲の味は本当にここだと思っていて、もちろん歌っている人の歌声、歌詞もいいとは思うんですけど、楽曲がそれらを圧倒的に上回るクオリティでした。ぜひ聴いてください。