スズム名義現役時代を知っている人なら、、まぁよく、彼の曲に参加していた人です。最近ならafter the rainとかにもちょくちょく出てますね。最近ではまふまふ氏が、米津玄師の楽曲をカバーするときのアレンジで名前を見る気がします。アレンジ力はあるほうだと思うのですが、如何せん、オリジナル曲というものが少ないからか、作家性というものが見えないのです(記事が遅れている原因の一因)。
ただ、この楽曲は何が面白いって、世界的名曲Stairway to Heavenを、どこまで「ボカロ楽曲」へと、「編曲」落として混んでいるかいう変換が分かりやすいんですよ。元があまりにも有名すぎて。そういう意味で、この螺旋階段ってタイトルから溢れ出る、zeppelinのフォロワーが、曲名、曲ともに、影響を残しつつ、タイトルも厨二チックに変えた、一曲です。
楽曲についてですが、まず何と言ってもピアノの使い方がうまい。kemu時代のインビジブルからずっと思っていて、ここでも少し言及したのですが、全体図に飾り付けをしたり、装飾としてつける技術がすごくあると思うんですよ。それがあるとないとでは、全然違うと言っても過言ではないくらいに。instrumental版を聞けば、もうすごくエモいというか、それだけ感激して泣いてしまうレベルにヴァイオリンなども適度に入れてくるんですよね。3m20s~3m25sあたりとかまさにそれ。あとサビ前で、一番ではc# c a# g#で明るい展開を出して、さぁ、二番はどうだって身構えていたら、何とドラムをメインにするためにピアノをベースラインに持って言ってくるという圧倒的奇抜さ(爆音で聴くと、一番と同じc# c a# g#を鳴らしているんですが、ドラムを付け加えたことで、ここまで変わる)今までの堀江さんからはあまり考えられなかった展開だと思います。この楽曲の味は本当にここだと思っていて、もちろん歌っている人の歌声、歌詞もいいとは思うんですけど、楽曲がそれらを圧倒的に上回るクオリティでした。ぜひ聴いてください。
グサッと。でもソロであるtk from 凛として時雨は、名前の通り、凛として時雨のtkが創っているということに対しては何一つ変わりはないが、3ピースであるゆえに、積極的に垣間見ることができないピアノなどを表面に出すことが多く、しかもノスタルジックというより、ヴァンゲリスのようなどこか、悲しく、でも美しいと感じることができるサウンドに仕上げてくる。そこにあの狂乱のようなギター、そして、仕上げのように持ってくるヴァイオリンですよ。当楽曲はつなぎが、ゆっくりとしたピアノだったり、ギターの超絶技巧だったりすんですけど、後者の超絶技巧の裏で、微かだけど、聞こえるヴァイオリンの音、ここまでくればわかる人も多いと思うが、unravelでも、技巧プラスヴァイオリンの悲壮感がより東京喰種という作品により沿った音楽を提供している。それが喰種の最終章の当楽曲においても引き継がれている。最初にも書いたが、今までのアニタイの集大成とも言ってもいい楽曲 凛として時雨のtk:tk from 凛として時雨としての比率は2:8。つまり毛色が違う音楽を作っているそれぞれのアーティスト性というのが混合しているのも、またこの曲の評価ポイント。