Music Synopsis

音楽に思考の補助線を引く

三矢禅晃について

スズム名義現役時代を知っている人なら、、まぁよく、彼の曲に参加していた人です。最近ならafter the rainとかにもちょくちょく出てますね。最近ではまふまふ氏が、米津玄師の楽曲をカバーするときのアレンジで名前を見る気がします。アレンジ力はあるほうだと思うのですが、如何せん、オリジナル曲というものが少ないからか、作家性というものが見えないのです(記事が遅れている原因の一因)。


本編↓

まず、この人の詰め込まれた音源の集合体は、

これが一番分かりやすいかと思います。色んな要素が(ギターとカッティング、メロディ、ドラムのリズムの刻みかた、曲の展開など)詰まっており、atrやまふまふ関連の編曲を聴き慣れている人が聴いたら、多分、そっち関連でのクレジットにおける編曲:ぎぶそんの偉大さが身にしみるかと。


こちらは、全体的に

Stairway to Heaven

Stairway to Heaven

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 で、led zeppelinの偉大さを知れます。

ただ、この楽曲は何が面白いって、世界的名曲Stairway to Heavenを、どこまで「ボカロ楽曲」へと、「編曲」落として混んでいるかいう変換が分かりやすいんですよ。元があまりにも有名すぎて。そういう意味で、この螺旋階段ってタイトルから溢れ出る、zeppelinのフォロワーが、曲名、曲ともに、影響を残しつつ、タイトルも厨二チックに変えた、一曲です。


さぁ、コメントにもある通りsasakureのタイガーランペイジのイントロそっくりで始まりますが、この手の音楽はボカロ界隈で言うのなら、wowakaの時代からあり、もっと言うと、そのwowakaはナンバーガールを影響を受けたアーティストと公言している(てか最も影響を受けているレベルだと個人的に思う)ほど、音楽性に影響を受けており、まぁオルタナティブロックというジャンルの時代の継承者的な、そう言う人です。もっと昔で言うと、beckとかが、サウンド的に一番分かりやすい。

Odelay

Odelay

 

 

Devil's Haircut

Devil's Haircut

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Where It's At

Where It's At

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The New Pollution

The New Pollution

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 タイトルから脱線しすぎて「wowakaとオルタナティブロックについて」の方がいいんじゃないかと思ったので、ここまでにします。

 

 

 

 

サカナクションについて。

様々な動画で使われており、新宝島 - サカナクションから、夜の東側 - サカナクションといった、あまり音を重ねず、ノスタルジック的な曲までと、なかなか面白い引き出しを持っているなと思えるアーティスト。アーティストというより、この場合山口一郎さんが凄いというべきか。

何が面白いって、新宝島のダンスがドリフからのオマージュだったりするところなんですよ。その世代の人が見たら、一発でわかるようなネタを、少年ジャンプの実写映画の音楽mvにするあたり、センスがいいというか、変に狙った感じを出さない感じがなんとも。スローモーション - サカナクションなんて、5割くらいの人が「あ、これyellow magic orchestra(ymo)のRYDEEN - YELLOW MAGIC ORCHESTRAが着想では?」と思えるくらい、イントロから、音まで、まぁ「気づいてください」的隠しメッセージを出すのが最高と言いますか。いろんな音楽を聴いていて、イントロをまんまパクるとか、そういったことをせず、しっかりとオマージュと言えるくらいの楽曲に仕上げてから、なおかつ、聴く人が聴けば、一発でわかる。そういったスタイルを、貫いているように感じて、それが個人的にいいなと。

個人的に一番サウンド的にいいなと思った曲は、Klee - サカナクションですかね。

いつも以上に、参照曲が少ないのは、一昨日あたりから、まともに聴き始めたからなんですよ。

まぁだからなんだって話と言われれば、それまでなのですが。

ピンクレモネード

三月のパンタシアというアーティストの楽曲。が、どうしても編曲者が堀江晶太な故に、楽曲が完全に堀江曲になっているのが、個人的にまず良いと思った。食っているというか、まぁ「編曲」という点において、アニソン界隈の若手で、堀江さんほどいろんなアーティストの曲を手掛けている人ってなかなかいないので、そういう面で、三月のパンタシアさんサイドからしたら、勉強になったと思います。


楽曲についてですが、まず何と言ってもピアノの使い方がうまい。kemu時代のインビジブルからずっと思っていて、ここでも少し言及したのですが、全体図に飾り付けをしたり、装飾としてつける技術がすごくあると思うんですよ。それがあるとないとでは、全然違うと言っても過言ではないくらいに。instrumental版を聞けば、もうすごくエモいというか、それだけ感激して泣いてしまうレベルにヴァイオリンなども適度に入れてくるんですよね。3m20s~3m25sあたりとかまさにそれ。あとサビ前で、一番ではc# c a# g#で明るい展開を出して、さぁ、二番はどうだって身構えていたら、何とドラムをメインにするためにピアノをベースラインに持って言ってくるという圧倒的奇抜さ(爆音で聴くと、一番と同じc# c a# g#を鳴らしているんですが、ドラムを付け加えたことで、ここまで変わる)今までの堀江さんからはあまり考えられなかった展開だと思います。この楽曲の味は本当にここだと思っていて、もちろん歌っている人の歌声、歌詞もいいとは思うんですけど、楽曲がそれらを圧倒的に上回るクオリティでした。ぜひ聴いてください。

歌詞ありとinstrumental、両方をセットで買って、総合的に楽しんだり、楽曲だけで楽しんだりすることをお薦めします。


iTunes ピンクレモネード - 三月のパンタシア




メカクシティリロードを聴いての感想。

アルバムを聴いた感想です。

本作は、数年振りのじんが送る「カゲプロ」シリーズの最新アルバムというポジション

コンテンツがあまりに大きくなった所以として、中々苦労しているから今一度という形で出したアルバムなのでしょう。

 


エバーユースロードショー

エバーユースロードショー

エバーユースロードショー

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夕映えの向こう、今も浮かぶ景色がある。にわか雨の元に思い出せない季節がある。という台詞インストはじんの作品ではお馴染みですね。

 

イマジナリーリロード

イマジナリーリロード

イマジナリーリロード

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 ボカロp時代のじんサウンドが好きな人は多分これが一番適正ではないかなと思う。

というのも本楽曲は2018年時点でのじんだからこそ。という成長が見られる。落ち着きと衝動的なギター、ピアノの配列が昔のそれとは明らかに違う。Neruが取り込みそうなリズミカルと歌詞で遊んでくるような感じも、新たな作りの一つ。ギターよりベースが目立っているのも昔ではあり得なかったですね。とはいえ3m11s前後でみせるタメからの爆発という展開はじんならではのかっこよさ。総合的にみて大正解だと思います。

 

 

失想ワアド

失想ワアド

失想ワアド

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 イントロでベースが踊るというボカロ楽曲ではありそうでなかった着眼点。爆発型の入りではありますが、そこに弦楽器を導入してくるのも大胆でありながら、お互いを食ってないバランスが妙。bメロの跳ねるようなじん節から「不思議なことに〜」と歌詞がスッと入ってくるこの感じは昔のバラード楽曲からわかるようにじんのセンスが光っていますね。最後で歌詞が爆発するのも本楽曲では十二分に生かされてますね。全体的にみて、何が一番いいって、ベースと弦楽器との掛け合いなんですよね。こういう楽器の音を、思わぬ方向と組み合わせるってのは本当抜群だと思いますしやっぱり作曲能力が一段と高い証拠です。あと、じんがryo(supercell)的な歌詞の「甘み」を獲得しているのが最後の締めでわかるのが最高ですね。影響云々はわかりませんが、そういった「歌詞」を楽曲に載せてっていうのはそれこそ本作だからこそできる作り。

natalie.mu

ここでも歌詞について感じ方が変わったということをいってますし。

歌詞の表現はすごく変わったと思います。小説だったらト書きまで全部作品になるわけですが、歌詞っていちいち“私がどうした”とか“あなたがどうなった”とかを全部を説明する必要はないんですよね。歌詞という正解がない言葉の表現方法の中で、何を伝えれば僕自身が正解と思えるのかをものすごく考えました

 この考えが一番出ていると思います。

 

 

マイファニーウィークエンド

マイファニーウィークエンド

マイファニーウィークエンド

  • じん
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オツキミリサイタル的明るさと、ポップアップなサウンド性。転調の妙も含めて基本的に良いと思うのですが、楽曲全体にかかる圧が少し薄い気がする。もう少しその点を詰めていれば好きになれた。

 

アディショナルメモリー

アディショナルメモリー

アディショナルメモリー

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今作のアルバムの中で一番の駄作。

数秒でも明らかに性質の違う音を入れると、興が削がれるという点で一番いい例だと思う。というかノれないんですよね。なんというか懐メロながして「おおお」と下敷きを引いた上で、本丸がくる感じが好きではない。本来イントロのような曲一直線でも良い曲は作れるのだから余計に「それいるか?」と思ってしまう。主体となる楽曲はじんの今というべきかっこよさ全開の楽曲。サビの入りがA溜め爆発型ってのもこの手の楽曲でやられるとほーっといった気持ちになります。ベースの繋ぎとギターの装飾的な役割及、ピアノとドラムとの組み合わせ、そしてサビで全ての楽曲が勢揃いする感じも気持ちが良いものになってる。最後ひぐらしで終わるのもストーリー的な楽曲という意味ではいいかもですね。

 

 

ロストデイアワー

ロストデイアワー

ロストデイアワー

  • じん
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アコギ弾き語り型の楽曲です。この曲も歌詞の上がり下がりなど、ローテンポでも魅せられるという印象を受ける。全体的に薄い気もするが、この手の曲はこのくらいがいいので仕方なしというところ。というか歌詞を聞かせたい曲なんでしょうね。曲として聴かせるという試みではない。

 

リマインドブルー

リマインドブルー

リマインドブルー

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枷を外したじんが存分にかっこいい曲を作ったらこうなりました感がすごい。イントロが長いのに、退屈でないところがまずポイント高い。歌とギターとベースの三者の掛け合いが絶妙ですね。ときたま歌が先にいく感じの料理の仕方もいい。bメロもじんにしてはサビ掛け型とい珍しい手法。サビの音楽を聞かせたい助走として作っている点がいいですね。ベースとドラムの掛け合いがいきなり二番はじめに聞こえてくるのも、すぐにサビにいくためだからと推測。とにかく「サビ」に石をうったような作品です。かっこよさ、バラードさ等じんがもつ「節」が見え隠れてするのに、新しい境地を感じられる素晴らしい作品です。最後の「一緒に」もやっぱり歌詞のことを考えなければ作れないと感じる。要はこの作品のなかで控えめなのに一番バランスと新しさが取れているということです。 

 

 

忘れてしまった夏の終わりに/グッバイサマーウォーズ

忘れてしまった夏の終わりに

忘れてしまった夏の終わりに

  • じん
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 ボカロpが作曲する「夏」テーマに名曲が多すぎ法則(うたかた、夏の終わりに隠した しかり)にこの曲も当てはまっており短いのが惜しいくらいいい曲ですね。ストレートにピアノ一本っていうので私はやられやすいんですけど、この曲はまさにって感じでツボを抑えられました。1m41-44sあたりとか「じんのバラードここに極まり!!」と情緒的メロディ。あまりにストレートなメロディ楽曲だからこそ5,6mあっても絶対退屈しないので、この曲の長い版をいつか出して欲しい。ギターのかっこよさがある曲や、ベースラインと弦楽器との組み合わせの曲もいいが、一直線のメロディ型の曲こそじんさんは輝く作家だと思っているので次作でなんとかその辺よろしくお願いします。

 

こんなこと言うとおこがましく聞こえるかもしれないんですけど、僕は自分で自分を世界一いいメロディを書く人間だと思っているんです。これは自分がすごいだろって言ってるわけではなくて、自分の好みは自分が一番よく知っているわけだから、その好みに合ったメロディーを創れば世界一好きなメロディーが生まれるはずで。

 

本人も自覚していますし() 

それはそうと

 

まだハッキリとは言えないんですけど、“未来編”のようなストーリーを皆さんにお見せしたいな、とは思っているんです。おそらく小説で書くと思いますし、マンガでもやるかもしれない。あと「カゲプロ」のスピンオフのアイデアもありますし、映像作品も創りたいし……。もちろんそれに合わせて新しいアルバムも創ります。

 

っていってるので期待しましょう。 

 

 

次の話に期待して。次の世界を予想する。

次はどんな話をしよう(グッバイサマーウォーズより)なんてちょうどいい台詞とともにこの感想も終わりになります。ここまで読んでくださった方。ありがとうございました。

神僕という覆面バンドの正体と音楽性の本質

どこのだれか(まふまふ) 東野へいと(Neru) 蓮(新保恵大) 和泉りゅーしん(キタニタツヤ)で構成されているバンドなので(あくまでも推測の域をでないが、bassを除く三人はほぼ確定)、まずはそれぞれの音楽を熟聴(多分正規な言葉ではないけど、文字通りの意味で捉えてください)して、それらを踏まえた上で書きます。

 

核となるのはやはりNeruとまふまふ(6:4ぐらいでNeru寄り)というか、音楽性でいえば圧倒的にNeruだと思う。次点でキタ二さん。ドラマーはpenguin researchの楽器隊の中で一番上手いぐらいしか情報がないので、というか作曲業では、まだまだなので、省くとして、Neruが核となっている神僕。なぜか毎回同じようなギターメロディーを使うのは、まだまだ未熟だからなのかはわからないが、そろそろ「神僕といえば、これ」と言える、キラーチューンを出して欲しいところ。まふまふは、まぁ神僕での役割としては、あの声で歌うというvo.という点の方がでかいと思います。というよりNeruの曲をまふまふが歌うというこの組み合わせのためだけに存在しているバンドといって差し支えない。ほとんどこの二人主体の趣味バンド。

 

ソロの活動をみればわかりますが、彼も作曲はできます。が、現段階で単曲で仕上げていないと思うとNeruへすべて任せているのかなと(なんだかんだ作曲に長けているという意味ではNeruの方が圧倒的ですし)。そもそも、このバンドって、amazarashiの曲の構成をそのままボカロ曲に活用したり、歌詞を書く際の言葉遣いなどから、なにからなにまで初期amzarashiというか秋田ひろむさんに影響を受けたNeruという作曲家が、まふまふのような、メンヘラで、ファンにファボってなどと言うような重篤な人物だけど、Neruと少し世界観が共通な作曲・作詞ができ、何より声が最大の武器といった歌い手をバンドのvo.にすることで、機能する楽曲群を作るためだけのバンドだと思うし、その点が神僕とamazarashiと違う点である、絶望で終わるというか、救いがない曲を、あの、中性的な声で、しかも高音域がバンバン出せる。そうすることによって、今までに存在し得なかったバンドというのができたわけです。(音楽性の意味でもボカロ以後の作家とそれに適合したドラマーとベーシストも兼ね備えてる)

 

ボカロというジャンルが台頭してきて、今までにないようなサウンドだけど、年々洗練された昨今ならではの音楽をやっているのではないかと、個人的に感じています。(と言っても個人の知っている限りでのお話ですが)

ここからは三人の音楽を踏まえたお話です。

Neru,,まぁ音楽理論ツイッターで自慢していたり、まふまふから、「店内で流れている音楽」を分解するといった発言からするに、理論派で音楽を作る。基本的にNeruの今の作曲のスタンスを知りたいのなら、一番新しい

CYNICISM

CYNICISM

  • Neru
  • アニメ
  • ¥1833

が一番、Neruの音楽というのが確立されているので、そこから、何が見えるかと考えた時、くたばろうぜとか、敗者のマーチ、失踪チューン、この劣等感を救ってくれ、なんて物騒な時代だ、捨て子のステラとか、まぁこの辺りを聞けば、神僕に通ずるところがたくさんあるわけですよ。(余談だが、ニヒル水没都市のイントロは絶対遊戯王のアレだと思う。後捨て子のステラは、まふまふがかなり気に入ってると思う。anonymousとか聴くと影響を受けている節が見られる。)

まふまふ...いろんな人から影響を受けているが、基本的なバックボーンのお話というかどういう系譜で生まれた作曲家なのかは

sai96i.hateblo.jp

を読めばわかると思うが、基本的に、それらの魅力を引き継ぎ、自分なりに消化はできている。stray sheepで匿名を書いているが、あれなんてもろ今のまふまふが出ている曲でしたし。

キタ二タツヤは、いろいろなボカロpの融合体の成れの果ての上で、アイデンディティが確かに存在する曲が多いですね。52hzは彼とNeruでの共同作品となりますが、Neru単体では聞けないテイストが混じっているところが、キタ二タツヤさんが、作曲していると思えるところですね。

www.youtube.com

近年提供した「ほしのかけら」と52hzを聴き比べればしっかりと癖が現れていますね。

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2021年時点でこういう曲が出せる時点で今後も和泉しゅーりんとしての作曲は増えると考えます。先述した通り「あくまでNeru主体」のバンドという前提の上での話ですが

 

自分の意見だけだと少し弱さを感じたので、twitterのフォロワーの音楽有識者から数名選び、それぞれ52hzの感想を、簡易的に提供していただいたので、紹介します。


kinakoさんの意見(@kinako1103_)

やっぱ全体的なサウンドはNeruなんですけど、サビとかが結構キタニタツヤを感じるんですよね。


あさんの意見(@hapeator_akeomi)

やっぱりメロディが和泉さんがいる分、いつもはない雰囲気してるなぁっていう

ただ編曲は普通に神僕らしい感じだと思います。


かいさんの意見(@BmsW_BcsM)

神僕初のへいとどこだれ以外が作曲に関わった曲ですけどそのことによってTHEへいとって感じでもなくいい感じになっていると思います 2番終わりの間奏が特に好きです 詞はこのバンドの曲だって感じですね(いい意味で)


ブロブさんの意見(@jihanki_jihanki)

歌詞は鯨というテーマを東野さんなりに解釈してかかれていると感じました。曲自体はバッキングが早かったり忙しいのに対してメロディがゆっくりで面白い構造になっていると思います。


有希さん(@stu10pid19)

印象的だったのは速いカッティングだったかと思います。ドラムパターンと相まってCQCQに聴かれるようなキャッチーさとも違う鋭さがツボでした。

作曲には東野へいと(Gt.)さんのほかに、和泉りゅーしん(Ba.)さんが携わっている点でより鋭い印象が加えられたように思います。


また有希さんは他の新譜についてもコメントを出していたので、紹介します。

私が今回の新譜の中で一番好きな曲は「青春脱出速度」なのですが、「52Hz」は各楽器の細かいフレーズが聴きどころなのに対して「青春脱出速度」は楽曲全体の疾走感が心地よく感じられました。特に、この2曲を収録順通りに聴くと、互いに互いの曲の魅力を引き立て合っている印象を受けます。

また、この2曲に限らず「神様、僕は~(省略)」の作る曲はコーラスワークがとてもカッコいいなと思います。そういったところで言うと「青春脱出速度」のサビのハモりは何回でも聴きたくなる、いわゆる中毒性のようなものを感じました。


こう見ると、やはり東野へいとでは出せないサウンドがこの楽曲に出ているのは間違いなく、また、その出せない音楽が、キタ二タツヤさんの音楽だということがわかります。歌詞に対する評価などもあり、このバンドの持ち味が曲だけではないことも明白ですね。また、彼が作曲に加わることにより、普段の神僕では見られない、一面が、曲として現れているという意見もあり、今回のstray sheepにキタ二タツヤさんを作曲に取り入れたのは、より神僕の世界を広げるという意味では、正解だったなと。

 

詩 云々のお話といえば、まふまふは、Neruに対して、絶大な信頼をしており、世に存在する作詞家の中で一番、良い歌詞を書くとも発言していますね。まふまふが、作曲家としてのNeruを尊敬していることは、何回かあったtwitterのリプの会話や、ツイートなどで確認できましたが、詩においてもここまで信頼をしているとは正直、思いもしませんでした。

amazarashiと神僕。差は救いがあるかないかと書きましたが、最近の歌詞を見る限り、少し明るくなっている感じがしますね。まぁバンド全体が、根幹さえ、失わなければ大丈夫ですが。覆面をしている理由も、表情を遮断することだけなので、これから精力的にライブもしていくと思います。というかそれをしなけば、バンドとしては致命的に宣伝にかけますし。バンドのメンバーがそれぞれで仕事を持っており、なかなか、集まれないからこそ、あまり活動が盛んではないと思っていますが、最近になって、より拡散力のあるタイアップが増え、より神僕が上のステージへ行っていることを実感できます。やっぱり15曲ぐらい入ってるアルバムが今一番望む。

アルバム感想記事

sai96i.hateblo.jp

 

amazarashiとNeruについてはこちらでも言及しました。神僕とamazarashiが好きな方は一度目を通していただけるとより広い視野でテーマ性のディティールが垣間見れます。 

sai96i.hateblo.jp

文末に書くのもあれですが、この記事はすべて著者の独善的な意見と妄想なので話半分程度で読んでいただけると助かります。

no cry (スズムinst album)

スズムのインストアルバムのタイトルです。

いやー、流石スズムといいますか。圧巻のインスト集でした。

曲リスト


1.opening

kemu voxxのアレと少し似てるけど、悪い意味ではなく、kemuの片腕だと考えれば、まぁ納得。


2.no cry

アイドル症候群のメロディーラインをインストで流せる程度に薄めた感じの曲。

転調して、絶望性〜のサビを踏襲したメロディーに変わって、と言う流れ。まぁベース元となった二曲が好きなら、十分の楽しめます。


3.myth

どちらかとkemuでいう、daze寄り。 ただ、1m11sのかっこよさだけでいえば、こっちの方が絶対いい。

盛り上げ方がうまい。


4.空っぽオバケ屋敷

例えが、まふまふで申し訳ないですけど、常夜の国の遊び方、恋と微炭酸ソーダみたいな、明るくともノスタルジックな要素が2.4割ぐらい入っており、サビへの爽快感もこれまたうまい。


5.youthful

アコースティックギターを全面的に前に押し出すことで、ffとかの日常bgmとかニーアオートマタの日常bgmとか、そういう雰囲気。よりゲームちっくなサウンドに仕上がっている。


6.ゼロサムゲーム

八日目のendlessとかが一番雰囲気的には近い。基本的に壮大な空気感を押し上げている感じ。


7.balsam

こういうサウンド大好き。弦楽器が中心っていうのがもう、自分からしたら満点すぎる。西洋のお茶会とかそういう雰囲気がとてもよい。ただどうしてもdtm音源感が目立ってしまっているので、そこは残念。


8.リバーシブルな放課後

全体的にいろんなピアノで表現している感じがとてもよい。これはdtmならでのものかと。


9.I Detest you

これはもうキラーチューンでしょう。no cryをより攻撃的にしたインスト。


10.ケビョウニンゲン

スズムだって、頑張ればkemuよりかっこいいインストを作れるという事実。いや割とマジで。

後、これは関係性があるかどうかはわかりませんが、つなぎが9からという意味でも盛り上がる。

サビから落としかたが、スズムっぽいというか、よりスズム色が強いインスト。


11.鈴つきの宝島

一番平凡といえば、平凡だけど、単純にサウンドを楽しむ分にはまぁいいかな。


12.egoism

ノリやすい始まりかたからスタートし、テラフォのop(堀江さん作曲)の影響が見られる。本作の約一ヶ月前に出た音源で、ここまで消化するのはやっぱり彼からいろんなものを吸収しているからなんだなと思える作品。


13.load to continue

ゆっくりとしたピアノで進む。目を開けたら、青い空。的な気分になれる。最後の締めかたが夏っぽい。


14.eden

早いテンポでピアノを少し圧を弱くして、合間合間に、シンセが入ってくる曲。


15.世界寿命と最後の一日

圧巻。この一言に尽きます。そもそも歌ものを曲にするというのが、なかなか難しいのに、スーパーで流しても、聴ける程度にアレンジしたのはやっぱり凄いな。多分、この曲の核はカホン


16.地球最後の告白を

これを入れてくるのは、やっぱり本人的にも気に入ってる作品だからこそなんでしょう。

kemu作品で他が荒々しいので、そういう意味で、アレンジしやすい、弄りやすいというのもあるでしょう。コーラスで歌詞が微妙に聞こえる感じにした仕様もいいです。全体的にローテンポで教会的な広さがある。kemuさんリスペクト的な部分も少しあるかな。まぁ彼の作曲自体そこから生まれているので、ここで語るべきことではないのでカット。後彼もまた、音楽性において、多大な影響を受けたryoさんのフォロワーと考えると、brsのオマージュ作品とも言える、本楽曲をアレンジしたかった的な面もあるかも。まぁサウンドには出てないけど。


17.ending

尺が短すぎて、特にいうことはない。締めとしては平凡だけど。まぁそんな感じ。


それとそらるの新曲とジャズの名盤の記事はもう少し待ってください。

no cry自体、あまり手に入らない系の部類にはいるcdではあるんですけど、名盤なので、この記事を読んで1mmでも気になった人は是非探してみて、買ってください。

katharsis (tk from 凛として時雨)

出だしからtkソロでやっているような、静寂な音楽ではじまり、というか、静寂からの爆発という構成がtkらしいというか。

凛として時雨」としてでのアニソンタイアップで使ってきた音楽をところどころに入れつつ、ソロでの音楽が基本的に中心となっている。最後の転調からの怒涛の終わり方は流石。

そもそも凛として時雨というバンドでのサウンドは、ガラスをスパッと割るようなサウンドであり、そういう意味で、万人受けしないけど、受ける人には圧倒的に刺さるんですよ。そうガラスサウンドが。

グサッと。でもソロであるtk from 凛として時雨は、名前の通り、凛として時雨のtkが創っているということに対しては何一つ変わりはないが、3ピースであるゆえに、積極的に垣間見ることができないピアノなどを表面に出すことが多く、しかもノスタルジックというより、ヴァンゲリスのようなどこか、悲しく、でも美しいと感じることができるサウンドに仕上げてくる。そこにあの狂乱のようなギター、そして、仕上げのように持ってくるヴァイオリンですよ。当楽曲はつなぎが、ゆっくりとしたピアノだったり、ギターの超絶技巧だったりすんですけど、後者の超絶技巧の裏で、微かだけど、聞こえるヴァイオリンの音、ここまでくればわかる人も多いと思うが、unravelでも、技巧プラスヴァイオリンの悲壮感がより東京喰種という作品により沿った音楽を提供している。それが喰種の最終章の当楽曲においても引き継がれている。最初にも書いたが、今までのアニタイの集大成とも言ってもいい楽曲 凛として時雨のtk:tk from 凛として時雨としての比率は2:8。つまり毛色が違う音楽を作っているそれぞれのアーティスト性というのが混合しているのも、またこの曲の評価ポイント。

個人的にtkソロ作品としてtop5に入るくらいヒットした。総評,,,バンドとソロそれぞれの側面を思わせる音楽が重なり合っており、とてもいい曲。


銀の祈誓とそらるについて。

いやー上手くなったな。あのダンガンロンパから数年。まふまふの腰巾着をして、いろいろ学んだなと感じる曲でした。歌が上手いのは、まぁ5年もキャリアをあれから重ねているわけで、そこは上手くなっているのは当たり前として、今回彼が作曲、作詞もしているということで、個人的にはそっちの方が気になっていたんです。これからに期待と言えるかは、微妙なところではありますが、ただ、もしこれ以降、そらるが何かしらのタイアップの機会があるのなら、もう少し、色んな音源を加えて欲しいところです。ソロで頑張っていることは重々承知なのですが、今の年齢で、歌も大してうまくなく、作曲、歌詞もキャリアとしては新人レベルなので、かなり頑張らないとこの先厳しいと思うので、曲を作るにあたって、誰かしらを師事するのが一番いいのかなって思います。少なくとも、誰かに揉まれれば、独立でシンガーソングライターとしてもやっていけるわけで。主題から逸れましたけれど。総評としてて、歌4/10 曲7/10(編曲補正抜きで5/10)

itunes 銀の祈誓 - そらる

Marine Mirage

スズムサウンドで一番、これだっていう象徴的なものは何かと考えた時、「単一でのピアノ」の音なんですよ。比較対象として、堀江さんを例に挙げるとして、堀江サウンドでのピアノは、完成されたサウンドに、いわばケーキの土台があって、その上により魅力的に苺を乗せる(インビジブルの間奏、敗者復活戦自由形のイントロからaメロに入る瞬間、やaメロの裏で鳴らす、サビなんて最も顕著に出ている)のに対して、スズムサウンドは、manifestoやあのタイムトンネルを抜けて、レトルトアイロニー、好き勝手言うな、そして彼の最大のヒット曲である、世界寿命の間奏などからわかるように、ピアノの音に他のサウンドが加わっている(インストでならexecutionとか一番わかりやすい)という構成がかなり多い。ぶっちゃけピアノでの魅せ方なら堀江さんより技巧が輝いてる。もちろんミクロ的に見るか、マクロ的に見るかで変わるのだが、twitterなどで仲良くさせていただいている、フォロワー13人あたりに聞いた所、ピアノ一点だけならスズムの方がいいという意見であった。(数が少ないのであてにならないといえばならない)ピアノの使い方がうまいという点を踏まえた上で、当楽曲を聴くと、anchor名義の中でもかなり、光るものがある曲であり、スズム時代を反映しつつ、「あ、これanchorの曲だ」という、節があり、色々あったけど能力がしっかりと備わってることも確認できる、そんな楽曲であると筆者は感じた。

スズムが嫌いな人も、是非聴いてほしい曲である。そしてanchorという作曲家、編曲家にこれからも、注目していただけるのなら、一彼のファンである筆者としてはとても嬉しい。


マイケル・ジアッチーノの音楽。

みんな大好き、インクレディブルの音楽担当、新作であるインクレディブル ファミリーでは、イラスティガールやボブ、フロゾンなどの個々のヒーロー音楽も担当しており、そのセンスと言ったらとんでもない。カールじいさんや、カーズ2などでも音楽面を担当しており、これらのサントラもまた素晴らしい。インクレディブルでは、ジャズの壮大に活かし、劇場で本編とセットで聞くとそれはもう興奮もの。

やはり海外の、しかもピクサーの人気シリーズを手がける劇伴作家の力量は伊達ではなかった。

とにかく素晴らしい海外劇伴作家なので、一聴の価値ありです。


カーズ2 オリジナル・サウンドトラック
サントラ
ユニバーサル ミュージック
2018-11-14