いつぞやに出したプログレッシブロック特集(初級編)の続きを書こうと思い続けはや数年。無理に背伸びしすぎた記事を21年に乱発したので、今年はもう少しまったりと好きな音楽でも語ろうと思った矢先、そういえばプログレの記事の続編だしてないことに気づき、タイミング的に丁度いいので、今回はプログレ特集第二弾です。応用編と書いてありますが、端的に書くとは枷を外した状態で好きな作品を紹介するということです。要約すると
"このプログレ盤が面白い"を紹介するという趣旨の記事です
前作を読んでいる体で進むので、プログレが何かをわかっていない人や代表作すら聴いたことがない人はプログレに於ける最低限の基礎教養を前作を読んで学んでから当記事を読んでください。
では早速本編にいきましょう。
・mouse proof/G.F Fitz-Gerald
ギター、ピアノ、ボーカルetc..というthe 70年代的な諸要素で構築されている本作ですが、とにかくフォークありである一方、Queen的なミクスチャやピンクフロイドで散々聴いたカセットテープの切り替えで鳴らしていくアプローチだったりと色々な方向に手をだしているの曲が入り混じっていて(トラックが繋がっているタイプでもあるから余計に)相当込み入っている作品である。1.2.3の流れは特に美しい曲線のように流れている
当然4以降もなんだこれはというタイプ曲続きで何度聴いても美味しい。
a) Ashes of an empire/b the endなんて最初は民族的なメロディにワイルドな歌声かと思った矢先、女性ボーカルが乱入してきてそしてまたワイルドな声に戻りの繰り返し。音調も女性か男性かとで明確に区分している感覚がいい。半分ジャズのノリが入ったりしているのもいい。それでありつつアウトローはそれまでとは全く違う次元に突入するが如く轟音が鳴り響き終わっていくところとか、そして次のunder and over the waterfall
のサックス、フルート、オルガンの掛け合いに名ばかりベースが歪曲し始めて、そこからギターの実験的メロディの兼ね合いでカオスと言わんばかりの音数を放ってくる。冒頭のノリは一体どこへともっていると、また楽観的なサウンドに戻ってくるが、それも束の間。次のトラックでは精神世界にいったが如く、効果音の連続。ピアノが打点的であり、ギターのメロディも残響音で「なんだこれ」と思っているうちに本格的に音源が狂っていきます。本格的にドラッキーなことをするとこうなるんだということを実感できます。political machineは「machine」の台詞だけでこんなにも不気味さを出せるのかと言わんばかりの強弱の扱い方が秀逸だし
ラストトラックのopal pyramid drifting over timeでは8mかけてノーボーカルなプログレというデザートがまっています。
この感動だけは文章にするのはもったいないので、聴く人向けの楽しみとします。こんだけ色々やっておきながら10曲で33分というこの絶妙な構成。分数で言えばミニアルバムなのに、中身はフルアルバム的と言える。本当このアルバムを知っている人を実人生でもネットでも知っているひとが少ないので、この機会に知っておいた方がいいです。ニッチ産業を極めたその先にあるような作品のため、人は選びますが、そこに合点すれば必ずハマります。
・Muttered Promises from an Ageless Pond/Galadriel
さてこのアルバムがどれだけ狂っているかは、一トラックに20mを要している作品があると言うこと、というところからもお分かりいただけるだろう。「いやぁ、別におなじみピンク・フロイドのAtom Heart MotherやELPの音楽群で十分耳は慣れてます」という言い草もできるが、そんなことを言える変態は滅多にいない。プログレとはいえ、20mというのはかなりの長尺である(自分が知る限りの1曲の最大時間は50m)。スペイン音楽がプログレを作るとこうも様変わりになるのかというのが自分がこのアルバムのファーストインプレッション。track1.2.3からももわかる通り雰囲気としてはイエスとジェネシスを足して作った作品。
II.virginalはアコギメインで進行するのがある意味このバンドの個性と考えられる点。
Nunca da Nocheでもやっぱりアコギが中心なのでここは間違いがなさそう。
しかし面白いのがこの音楽はスペイン産、つまりヨーロッパ音楽というのが本作の面白いところだ。そのせいかイギリス特有のプログレでもなければアメリカのプログレでもない。それ自体が自分にとっても面白い。ある種捉え所がないのだ。これがブリティッシュやアメリカのアルバムであれば〜と比べてという相対的にどうかということが書けるのだが、イエスとジェネシスの融合系としてのアルバムという点以外わかりやすい読み方というのがない。そんな中、本作で一番のメインディッシュにあたるのがThe Year of the Dream / II. Landhal's CrossとMuttered Promises from an Ageless Pond.
流石に勝負曲だけあって攻めてくる。特にsummitの後半におけるピアノのメロディはラフマニノフ的な情動型であり(わかりやすく例えると鷺巣詩郎的)を感じる。それでありながら、少しずつ実験的なラインに移っていく感覚が良い。2001年と音楽史的にみても古典になった作品であはありますが、知られていない。プログレでもこんなに不思議でなんだけど、イギリスプログレをタイトに詰め込んだ作品を自分は他に知らないので自身をもっておすすめの逸品として紹介できます。この作品に限ってはどういう感想をもつかを逆に聞きたいタイプの作品です。
・octopus/Gentle Giant
(´・ω・`)オクトパス、オクトパス、、うーん良いジャケット。しかしそれに反して収録されている楽曲の質は相当レベルが高い。まぁそもそも話ジェントル・ジャイアントというバンドはテクニシャンの集まりなので、このアルバムに限らず基本的には楽器で魅せる方向の楽曲群の作品ばかりですが。その意味では実験的な試みはプログレとしては抑えられている分、万人向けとも言える。プログレ特有の歪感はありますが。
knots
なんかはちょっと小山田が好きそうな始まり方だなぁと思っていて、そういえばと思い色々漁っていたらありましたよ。
何気に歌っているのが小林武史ファミリーのsalyuというこのアンビエントの幅の広さ。
(salyuを知らない人はterminalを聴いてください)
本作の中でもプログレらしい曲がこの2曲がa cry for everyoneとthe boys in the band
A cry fore everyoneなんかメロディが単調なのに聴かせ方で如何様にでもなるということをまじまじと感じさせるトラックだと思うんです。the boys in the bandではジャズの風味が出ていながら、メロディの紡ぎ方がプログレという込み入った作品で、技巧派ならではの味わいと言うものがあります。そのほかにも弦楽器との融合ジャンルであるシンフォニックロックが入っています。その中でも特にdog`slifeなんかはクラシックメロディアプローチが誰が聴いても感じられる程度には当時からしてもジェントル・ジャイアントは古典主義なのかなぁと考えることもできます。
そしてこの曲を聴いてやっぱり既視感ならぬ既聴感を感じるのだ。
サンプルだけでは該当のメロディが流れないので個々で聴いてほしいのだが音のタッチやクラシカルな音楽な要素など共通するところが多い。まぁそもそも植松さん自身がプログレ博士みたいなところがありますし、ネタ元とかそういう次元以前に押さえている作品だなぁと今更ながら思いました。
そしてtrack.7のthink of me with kindness
一プログレ作品に収録されているとは思えないほどメロディアスな楽曲も収録されています。イントロ部分の落ち着き具合といい、先述した万人向けと書いた理由にはこういった「バランス」として均衡があることが大きい。
・brave/marillion
マリリオンといえばこれ!!といって過言ではないほど圧倒存在感を誇るbraveです。マリリオンはイングランドバンドですが、広義的な意味でイギリスバンドとカテゴライズできるので、その意味で系譜的バンドと言えます。ネオプログレの中では群を抜いた存在と思いますが、そんなマリリオンのディスコグラフィー上最も大事なアルバム。そしてロック史的な意味でも大変重要な(少なくとも90年代の枠組みでは)作品でもある。
ピックアップ曲
・Living with the Big Lie
・Goodbye to All That: Wave/ Mad /The Opium Den /The Slide/Standing in the Swing
・Alone Again in the Lap of Luxury / Now Wash Your Hands (Medley)
・The Great Escape / The Last of You / Fallin' From the Moon (Medley)
聴いていただければわかると思うが音調は真っ暗。中でもgoodbye~は基本的にはPink FloydのThe Great Gig In The Sky 的暗鬱のメロディ
を色々なパターンで楽曲化している印象を受ける.全体のタッチは同じくpink flyodのアルバムmeddleに収録されているOne of these daysに近いが。
そしてシンセサイザーが90年代っぽいのも聴きどころ。Alone Again in the Lap of Luxury / Now Wash Your Hands (Medley) なんかは本作が94年出という点を含め91年のNirvanaのnevermind以後の匂いを感じ取れたりもする。great escapeは本作ではgood byeの類似楽曲といっていいが、より過激というかプログレ的なのはgreat escapeの方。なにより起伏が激しい。ギターで盛り上げた後にピアノソロが入ってその後にメロディアスのギターソロで占めるといった巧さがある(ギターソロがまた素晴らしい、ギターリストで魅せてくる点はデヴィッドギルモアっぽいので余計にフロイドを彷彿する)。そして唯一の明るい楽曲であるmade again という曲、多分関係ないと思うけどちょくちょくメロディがamazarashiっぽいのでもし参照していたのなら激アツだなぁと思ったり。まぁないだろうな。
コンセプトアルバムの性質も秀逸で記憶をなくした少女という実話を元にしていることから、音楽の重厚さがより深い領域になっているところも注目すべき点。やっぱりイギリス人が考えるロック=UKrockって暗いサウンドやメッセージ性(テーマ性)に余計に凝っていたりと音楽以上に語りかける何かがあるなぁと英国ロック固有の遺伝子を感じられたりもするお得なアルバムです。
・Dragonfly/Strawbs
ストローブスは元々がブルーグラスというジャンルで始まったということもあり技術ありきの楽曲が目立つ。そしてこのアルバムからプログレっぽくなったという点ではそこまでプログレ的ではない。むしろフォークの曲が多い。が、だからこそ。転換期の時期に発表している本作を推すというややこしい選出理由。その意味ではプログレとして推す曲はThe Vision of the Lady of the Lakeの1曲だけ。がこれがかなり面白い曲。
そこまで派手でもないし、変な実験性のあるサウンドも特出して目立たないのに、しわがれ声からシャウトになってからバッと変わる様がとにかく良い。ボーカルのギャップとそれに付随するサウンドの追加(エレキとドラム)の様変わりさがポイントです。
・Quatermass/Quatermass
マリリオン、ストローブスと比較的有名どころから引っ張ってきてからのquatermass。活動時期は少ないし、メンバーがどんどん変わっているところからわかる通り、アルバムは少ない。一応2枚でているが、完成度の高さ云々を考えたら実質この1枚だけ。メロディからわかる通り思いっきりコテコテのイギリスバンドです。共同事業者にパープルがいるというだけでも納得いくサウンド作り。このアルバムの一推しはやっぱり
・Laughin' Tackle
ボーカルなしのinstrumentalプログレ楽曲10mという、楽曲体験型。これだけならまぁよくあるという評価で終わりなのですが、この曲なんと中盤に長いパーカスソロが入ってくるのです。展開部→パーカスソロ→展開部→再現部みたいな中々類例をみない構成。厚いサウンドばかりでベースが目立つのもいいし、控えめ程度のキーボードもかなりツボ。それでいて途中にキングクリムゾンの21世紀の精神異常者のアウトローオマージュを入れてくるという完膚なきまでにプログレッシブロックをぶつけてくれます。絶対に押さえておきたい1曲でもあります。
Bluebell Wood/big sleep
the 隠れた名盤。big sleep自体もこの1枚しか出していないことから知名度が低い。track1.Death of a Hopeから
哀愁あるピアノメロディと弦楽器との掛け合いだけの曲が出てくるのだが帰結の仕方があまりに自然。バランス感覚が優れた楽曲を最初にぶつけてくるあたりこのアルバムのレベルの高さが窺えます。
free lifeという曲は
比重がかなりベースによっているためイコライザなどで調整してベース音だけでも何回も楽しめます。この曲は途中ではいるwギターのソロに味がある。ハモンドの音は70年代ならではの年代物(本作は71年の作品)の聞き応えがある。そしてBluebell Woodは
前半4m弱がローテンポなのに対して、残りは飛ばしてきます。まるでリニアカタパルトの如く。ロー<ミドル<ハイとテンポがどんどん早まっていく点こそ最大のポイント。そこにハモンド、ドラム、ギターが重なっていく様はまさにプログレでしか再現しようがないほどに美しい。今回のラインナップの中でも華麗なサウンドという意味では群を抜いています。
salisbury/Uriah Heep
土着的な感じん音が目立つユーライア・ヒープよりsalisbury。一々ギターのかっこよさが目立つという意味ではこれまで紹介したどのアルバムよりもぶっ飛んでいる。そしてどう聴いてもブリティッシュロックだろこれと言わんばかりの地域的と言いますか、地産地消的な風味も感じられる珍品。そもそもユーライア・ヒープは有名バンドだろという話ではあるのですが、led zeppelinやdeep purpleほど日本では知名度を勝ち得ていないので、おそらくマイナー部類になってしまうでしょう。先述したギターのかっこよさというのも恐らく、ジミーペイジやリッチブラックモアらと同等程度の厚みがあると考えていい。冒頭トラックのbird of preyのイントロ運びなんて
もろled zeppelinのcommunication breakdownであることは、ちょっとでもロックをかじっていればわかるレベル。当然zeppelinの方が69年ではやいです。当然踏襲しているはずですが、ユーライア・ヒープの楽曲としてちゃんと単なるなぞりで終わっていないという点が大事。ここまでくればお察しの通り、本アルバムはどっちかっていうとHigh Priestess,Time to Liveなどを聞けばわかる通り文脈としてはハードロックアルバムなのですが、途中トラックにあたるSalisburyがとかく良いわけですよ。
16mの大作であり傑作プログレに比べれば冒頭こそ、日本人が聴けば時代劇かみたいなサウンドからスタートするのですが、そこを我慢すれば後はひたすらかっこいいの嵐。具体的なタイムを書くと4m46sまで耐えぬけば(それまでの展開も悪くはないですが)後はひたすらメインディッシュの連続といっていいほどかっこいいサウンドの嵐。しかもシークエンスごとに自然流れで切りつつ、よりアップテンポになっていくというこの感覚は中々ないと。類似で例をだすならマイケルジアッチーノのインクレディブルのスーパー・クレジット
的な展開と躍動があるようにも聴こえます。
余談と雑話..この曲はあまりにかっこいいですよね。恐らく自分の中でピクサー映画の中で最も好きな作品がインクレディブルです。続編含め大好き。というかブラッドバードが超絶すごいクリエイターという話でもあるのですが、それは別の話。ちなみに本作のOSTを担当しているマイケルジアッチーノの今、世界では話題のthe batmanでかなり重厚なサウンドも担当しており、かなり洗練されたピアノテーマで名曲を書いているので
・sonata in darkness
(これもエンドロールに流れるという粋な演出。クレジットが流れていくシークエンスでこの曲はあまりにもずるいと思いませんかね。)
是非聴いてください。ついでにthe batmanも見てくれると嬉しい。中々手堅い作品ですし、バットマン映画としてはdetective comicとしての先祖返りをしていて、探偵バットマンという所にフォーカスがあたっているという、過去のバットマン映像化作品の中でも「本来のバットマン」をしっかりと描いているので自分は凄い楽しめました。多分来年のオスカーの作曲賞に絡んでくると思う。思えばめちゃくちゃダースベイダーの変化球或いは、本作のバットマンのイメージソースの一つになったカートコバーンがNirvarnaにて発表したsomething in the way
(原曲も流れるという意味で)ベースのメインテーマという点含め、やっぱりマイケルジアッチーノは最高の作曲家だと思います。いつか特集したいですね。実は過去に一度書いてはいるのですが浅い記事でしかないので。
super nova/exodus
さて、次に紹介するのはexodusというポーランドのバンドサウンド。81年のアルバムにしてはかなり電子サウンドが目立つなぁという印象。元々ポーランド音楽というのがどう素地で成り立っているかというのが恥ずかしながら押さえていないので、「〜の文脈」という意味での説明は難儀ではあるのですが、先ずはボーカルの声ですね。絶妙な按配な声だと思います。楽曲的なところではWielki wyścigがいいですね。
ゲームサントラにハードロック文体のギターを入れたアレンジver.的な趣向が窺えるのと、2m8s~29sまでの魅せ方はお見事。メロディのアップダウンの段落の付け方が上手い。後半のギター(音作りも微妙な掠れ具合がブリティッシュやアメリカサウンドっぽくないという印象を受ける)とソロとその下地を支えるベースの掛け合いも良い。
Płynąca rzeka marzeń
イントロとアウトローだけで何度でも聴ける。そんな楽曲。3m47s以降からアウトローはまさしくプログレ的ですね。それと同時にこれがラストトラックにあるというのがアルバム構成的にも優れていると思うのです。なんだかんだラストはギターソロで締めてくるし、その後のアウトローを考えれば、本作のサウンドの構成具合は抜群と考える。なんとなくアルバムのトラック的な読み解きにはなるのだが、1~8まである中で最初は掴みどころがない形からどんどん本作の音楽性が浮き彫りというか滲み出してくるという点含めプログレアルバム的と思ったのおすすめアルバムとして入れました。
ATTAHK/MAGMA
magamaといういえば同名のアルバムのmagmaが真っ先を想起するのが大半ですが、あちらがジャズの形をしつつも、音楽の方向がサイケデリック寄りなのに対して、こっちはよりスタイリッシュかつ、リズミカルなので聴きやすさという意味ではattahkの方がより優れています。ジャケを描いたのは世界で最も有名なエイリアン(ビックチャップ)
をデザインし、そしてエイリアンという単語を変えるほどの革命を起こした天才画家HRギーガーです。絵のタッチでわかりそうなものですが。track1.のThe Last Seven Minutes (1970-1971, Phase II)
からしてもわかる通りメロディが質素でありながらbpmがやや早めでミニマム的な進行で展開されていくというなんともわかりやすいサウンドライティングになっています。1m53sからの唸るようなベースが目立つのはまさにプログレならではの高揚さを表しています。同じくベースが主役を張ってる楽曲はDondai (To An Eternal Love)とNono (1978, Phase II) の2曲
これらの曲は頭から結までメロディの繰り返しがゆえに、そもそも楽器が目立つ構成的といえるのですが、その中でもベースがずっと動いているので中々主張してくるなぁと思います。
そのほかにもドラマチックなピアノが主体のRinde (Eastern Song)
を始め、楽曲の完成度の高さとして象徴的なMaahnt (The Wizards Fight Vs The Devil)
など全ての収録曲に様々な味わいがあり、何度も聴いて楽しめるタイプのアルバムになっています。ちなみにこのアルバムジャケット既視感があるなぁと思ったら後発の作品ではあるのですけどcapsuleのflash backっぽいなと思った。いやありがちな構図だし偶々なんだろうけど。
ちなみにこちらのアルバムにはライアーゲームの屈指の劇伴作品(基本的にライアーゲームのOSTは全部レベル高いのだが)flash backが収録されていますのでこちらも是非。
・終わりに
今回はあくまでも紹介記事なのでいつもよりかは力まずに軽いタッチで書きました。一枚一枚に意味というか繋がりを書こうと思えばやりようというのはいくらでもありますが敢えて抑えてみました。その方が作品紹介記事という観点上読みやすいですし、あくまでもアルバム紹介ですから。今回は発展ということでプログレ世界における名盤を紹介しましたが多分、このラインナップを作るのには中々体力が必要(勿論有名どころも出しましたが)でした。当然のことながら、この手のプログレおすすめ記事というのは山ほどあるわけで、それらの既存記事と似てしまっては意味がないため、自分流であり、ほかの人がそこまでピックアップしていない作品というのを選びました。執筆中は音楽サブスクのありがたみをひしひしと感じました。無難にelp(Emerson, Lake & Palmer)のTarkusとか、プログレといったこれは外せないという意味での名盤:magmaを紹介して、コバイア語という架空言語まで作ってる凄い設定厨みたいなバンドですといった趣旨や、atollのL'Araignee-Malをはじめ、ドイツバンドのFaustの1stアルバムのジャケットの異様なかっこよさについてなどについてや同じく独のアーティストneuschwansteinのbattlementの素晴らしさ等語るといった草案もあったが、これらを採用すると世界のあらゆる名盤を扱わないと自分の気がおさまりそうになかったため(現に後書きでかなりの文章量を使ってしまっている)、マイナー中心に時たま有名作を挟むという構成になりました。多分この記事を進んで読む人やいずれ何かの拍子でたどり着くような人たちはメジャーどころは全部押さえているでしょうから、そこで肩透かしを食いたくないという配慮もありました。多分、入門編を出した時の自分なら没の草案で書いていたと思う。その意味では1.5年の間に見方聴き方が変わったということですね。まぁそういった形でプログレって面白いし、作り手によって全然違う作品形態になるという、音楽の中でも異質なジャンル体系だから食わず嫌いせずに聴いてみてくださいということを最後に書いて終わりにします。ここまで読んでくださりありがとうございました。そして次回こそは本ブログの主流でありメインにあたる解説記事を出す予定です。アーティストは未定ですが、あらゆる画策して何パターンか下書き程度にはできているのでそう遠くはない中に出せると思うので気軽に待っていただければと思います。