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Music Synopsis

音楽に思考の補助線を引く

【宣伝】『ブラインド vol.3』『型伝研通信 vol.3』に寄稿

まぁ、要はガールズバンドにおけるあれこれってなんだよっていう話ではありますが、なんとなく2024年に立て続け松竹配給で散々アイドルアニメ、バンドアニメの予告編をはじめいわゆる群像劇というものを主題においた作品が多く、そういうものが普遍的なテーマであることは当然わかるけどあまりにも本数が多いなぁくらいの距離感ではあったのですが、11月に『Mygo!!!!!』を見て、色々な意味で発見があり、そこからどうやら遡ると、近年は2022年の『ぼっち・ざ・ろっく!』2023年の『Mygo!!!!!』そして当時はまだ未見だった『ガールズバンドクライ』と、ここ三年たて続けに話題作として「バンド」で「青春群像劇」が展開されており、これは何かしら書いておいた方がいいなぁとか思ったら今年の初頭に『Ave Mujica』のアニメが始まり、これも色々な意味でまぁ盛り上がったわけです。

ということで、何か物語の枠組みという文脈で一本書くべきかどうか、という形で思索していたところ、以前寄稿させていただいた批評誌「ブラインド」さんが

まさか、まさかの『ぼっち・ざ・ろっく!』『ガールズバンドクライ』題材で募集という告知がありこれ、前回も全く同じ流れで『グリッドマン』『ダイナゼノン』『ユニバース』全部み終わったあと、感想をまとめていたところに、それらを軸にした特集号という形だからこそ、ここだ、と思い寄稿したという経緯があるのですが今回もまさにそういう形でした。ただのきっかけとはいえ、こういうのは大事ですね。

そして今回はジャンルが音楽を伴うバンドものということで、最初は音楽の手て行こうとも思ったのですが、既に

 

sai96i.hateblo.jp

本記事を書いてしまった手前、そのノリをまた繰り返すのも変だよなぁということで、どの作品にも通底する一種の作品における群像劇的な方向性で攻めようと思い、が、しかしそれだけでは成立しない。もっと別の何かが必要になると思い、補助線で色々と別の作品を意味合いを精査した上で、選出して色々書いた結果が本論考となっております。

タイトルが

 

『音楽×青春×人間関係ガールズバンドアニメにおける群像劇について

──或いは『響け!』から『トラペジウム』に至る病』

となっているのはその影響です。つまり、音楽と青春と人間関係がバンドアニメにかかる文脈であれば、副題の『響け!』から『トラペジウム』に至る病』は論評としての「群像劇」の補強。つまりなぜある種の暗さが作品にあるのかという文脈を色々と考えた結果、手前に『響け!』があることの意義を踏まえると色々と見えてくる補助線があるということを導けました。何よりもMygoの脚本家と、響けの作者とのインタビュー記事があったことという事実レベルでは2023年には知っていたので、そこがある種の軸足として始めることができたのも幸運。作品レベルでの作り手同士の繋がりがインタビューであることは作品同士の共通性があるということを、作り手側が意識していることに他ならない。

natalie.mu

と、いうことで論評として『響け』を引用する必然性が確保されていることもあり、飛躍と言われることもなく、今のバンドアニメの原点となる『けいおん!』を軸足に展開。というのが始まりの軸足になれたのも幸い。『トラペジウム』に関しては実際に読んでいただければと思います。

募集時期が12月初頭、で締め切りが3月。つまりこれは当時からもわかっていましたがアニメ『Ave  Mujica』の放映がギリギリされている状態で、やはり最新の作品も入れなければそれは嘘になると思い、主宰の方に一報を入れながら締切以降の話数の話を追加していき、なんとか最終話放映時にも原稿に手を入れる猶予が確保できたので、なんとなったという印象です。やはり音楽がどうこうという話をするのは難しいから作品について物語がどうこうみたいな話を文章として書くのは難しいなとか色々思いながらも、個人的には納得の行くものがかけたことが何よりです。まぁあまり書きすぎても原稿の意義が薄れるだけなのでこの辺りで締めます。

 

逆に音楽的な側面からの『Mygo!!!!!』と『Ave Mujica』については現時点でで先ほどあげた音楽的な側面における記事と、こちらのガルクラのOST、春日影の構造論がありますので、是非読んでいただければと思います。

 

sai96i.hateblo.jp

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で、その次に型月伝奇研究サークルの型月伝奇通信vol.3に
蒼崎青子(学生時代)のギターはなぜS-S-S型なのか?」を寄稿しました。

 

 

 

これはXでも書いた通りですが、そもそもこれ経緯としてもう少し書くと、前提として『Fate/staynight』(オリジナル復刻PC版、アニメ一群)『月姫』(同人版)『空の境界』(小説、アニメ)と、昨年一気に奈須きのこの四大タイトルの原点に当たりまして、そのラストピースとして『魔法使いの夜』をStemでプレイしている最中なのですが、知り合いに型月に詳しい人がおり、その人がいわゆるFGOでも蒼崎青子はコラボの関係でデータとして存在している的な話になり、共有されたのが、蒼崎青子(学生時代 )の情報であり、そこに書いてあった絵がギターを持つ蒼崎青子であったこと、そしてギター構成がSSS型であったこと。それをまだ途中とはいえ、蒼崎青子というキャラ性と照らし合わせると論としても成立するよなあという考えのもと書いた文章です。もう少し『魔法使いの夜』に詳しければ本編との繋ぎ合わせもできたとは思いますが、しかし知らないからこそ書けた新鮮さもあると思うのでそういう意味では書けたよかったと思える原稿となります。たかが1700文字ですが、これまでの経験上、面白い論考というのはこの段階で一定以上の面白さがないと成立しないので、もっと作品をしれたら本格的にこの論も膨らませられるなと思うのでその繋ぎと考えてもよしといったところです。

 

 

といったところで今回の文フリ東京40の寄稿の内容となります。

新刊は発刊されないものの、これまで寄稿してきた原稿を扱っている「もにも〜ど」も参加されているので、自分の論評どうこう以前にシャフトに関心にある方は是非、お手に取ってみてはいかがでしょうか?

というあたりで今回の宣伝を締めたいと思います。