Music Synopsis

音楽に思考の補助線を引く

坂本龍一特集

追記(2023.4.8)

坂本龍一さんが2023年3月28日にお亡くなりになりました。私のようなしがない音楽愛好家からしても非常にショッキングなニュースです。本記事は2019年に書かれたものですが、今回の訃報を受け、多くの方から閲覧されているため一部改稿を施しております

あくまでも当時の記事ですので拙さについては目を瞑っていただければと思います。急な訃報であったため衝撃を受けているのですが、以前より坂本龍一音楽を振り返りたいと思っており、下書き段階ではありますが坂本龍一さんの音楽性について今一度書き出しているものがありますので、その記事はいずれ出す予定です。

 

今はご冥福をお祈りいたします。

 

・以下記事本編

一般的には、戦場のメリークリスマスの作曲、yellow magic orchestra(ymo)の一員として、知られている坂本龍一さん。教授という名称で親しまれていますね。今回は、曲に焦点を当て、おすすめ楽曲を書いていきたいと思います。

あと、これは余談ですが、ここ最近の記事で本編に入る前に一言前置きとして、取り上げる題材の簡易的な説明などを入れていってますが、このスタイルが個人的に良いと思ったので、今後はそういう形で書いていきます。

戦場のメリークリスマス

Merry Christmas Mr. Lawrence

Merry Christmas Mr. Lawrence

  • provided courtesy of iTunes

さて、まず前書きでも書いたようにこれは絶対とも言える欠かせない楽曲として、「戦場のメリークリスマス」をあげます。 映画「戦場のメリークリスマス」から、そのままメインテーマの形でタイトルが同じです。当作品のキャスト、音楽を担当された坂本さんですが、何気に今作が初めてのサウンドトラックでもあります。曲に関してですが、なんとも情緒的なピアノのサウンドに、バックで流れる弦楽器の音が余計に感情に訴えかけてくる。そんな音楽です。スタジオジブリの劇伴作家である久石譲さんなどが、よくこの楽曲のコードを使われることから、聴いた人の中には「ジブリ作品に使われていても違和感ない」などと言われていますね。


distant echo(BTTB)

distant echo

distant echo

  • 坂本 龍一
  • ポップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

ピアノだけで奏でられる音楽ですが、ナウシカのイントロのピアノの曲を不気味な感じにしたような曲です。作曲家でいうなら、古典ですけれどもサティ的(同アルバム収録のopusの方が近いですけれど)とでもいいましょうか(ジムノペディ 第一番で有名な方です。ハルヒの消失とかで流れるやつ。ジェネレーションなんとかがあると思うので、一応下にリンク貼っておきます。)というか、あれなんです。この楽曲が収録されているアルバム「BTTB」が、ほぼ、坂本龍一が影響を受けた作家を全面的に出して、それらを坂本龍一風にした。と言っても過言ではないほど、サティ、バッハ、そして当然ドビュッシーなどいろいろ詰まっているので、そういうのが好きな人にとってはとてもお薦めできるアルバムです。


千のナイフ

Thousand Knives - EP

Thousand Knives - EP

  • 坂本 龍一
  • エレクトロニック
  • ¥1222
THOUSAND KNIVES

THOUSAND KNIVES

  • 坂本 龍一
  • エレクトロニック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

坂本龍一ソロアルバム作品の第1作。そして伝説的なymo結成前に作られたアルバムというだけで、もう買うしかないレベルの作品であろう「千のナイフ」。千のナイフの影響力は意外なところにあり、流石の菅野よう子もその影響からは逃れられずにいます。それほどまでに日本の音楽家として偉大ということです。菅野よう子が意識的に取り入れた分かりやすい例としてはマクロスプラスostのGo Ri A Teです。

Go Ri A Te

Go Ri A Te

  • provided courtesy of iTunes

個人的にこのアルバムで好きなのがトラック3のgrasshopperです。

GRASSHOPPERS

GRASSHOPPERS

  • 坂本 龍一
  • エレクトロニック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

ピアノとエレクトロニックの融合がとても神秘的で、26歳でこれ作るの、控えめに言ってやばいなって感じです。まぁ藝大へ行っている時点で間違いなく超一流なんですけれどね。

ラストトラックのTHE END OF ASIAは、一番YMOに近い作風になっていると思います。

THE END OF ASIA

THE END OF ASIA

  • 坂本 龍一
  • エレクトロニック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 


async

async

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当作品は17年リリースで、個人的にはあまり注目はしていなかったんですが、イギリス雑誌のfact誌がThe 50 best albums of 2017の映えある第1位に輝いたという情報をネットで目にした途端、これは買いだなと。という経緯があります。それだけでも十分に価値は見いだせるレベルではあります。非同期的な音楽を作るというスタンス。そして、オルタナティブ的音楽が目立つアルバムだなというのが一番の感想です。壮大さ溢れる音楽が後半にあり、これらも良かったです。やはり別格だなと思わされる作品でした。


Insen

Insen

Insen

alva noto +ryuichisakamoto

 alva notoとの共作の第二作目。alva notoは重量感あふれる曲だったり悲壮感あふれる壮大な曲だったりと、いろんな意味で耳にくる作家なのですが、これはまたどこかで個別に取り上げます。さて、Insenですが、sfの効果音にピアノが入った的な曲が多々あります。コラボなので、当然といえば、当然ですが、お互いの味がそれぞれいい感じに交わっており不思議な感じにさせられるアルバムです。個人的にlogic moonが好きです。

Logic Moon

Logic Moon

  • provided courtesy of iTunes

 

さて、まだまだ紹介しきれていないアルバム、曲はありますが、今回はそんな中でも個人的にベストと言えるアルバム、楽曲を紹介しました。この記事を読んで少しでも興味を持っていただけたのであればなによりです。